韓国、返還要求の可否検討 日本保管の朝鮮王朝文化財
2010年2月8日23時28分
【ソウル=牧野愛博】韓国政府は、日本の宮内庁による保管が新たに確認された朝鮮王朝所蔵図書などの返還請求が可能かどうかの検討を始めた。外交通商省の金英善報道官は8日、「文化財について関係部署と検討を進めてきた」と語り、将来的な要求の可能性を認めた。
複数の韓国政府関係者によれば、検討の対象になっているのは「帝室図書」と呼ばれる朝鮮王朝の図書と、歴代の王が教養を高めるために受けた講義「経筵(けいえん)」に使われた書物。いずれも、1910年に日本が韓国を併合後、朝鮮総督府を通じて日本に流出したとみられている。
韓国政府内には、日韓併合から100年の節目の今年、宮内庁に所蔵されていることがすでに確認されていた同王朝の儀典書「朝鮮王室儀軌(ぎき)」と合わせて返還を目指すべきだという声が出ている。
ただ、両国間の文化財返還問題は法的に決着し、日本に流出した他の韓国の文化財をめぐる動きにも影響が必至なことから、韓国政府は世論の動きも参考にしながら慎重に結論を出す方針という。金報道官も、11日にソウルである日韓外相会談でこの問題を取り上げるかどうかについては「決まっていない」と語るにとどめた(朝日新聞)。
以前にも書きましたが、こうした国際的な文化財返還の動きは、近年活発化しています。
どのような経緯があるにせよ、海外の美術館・博物館で日本の国宝級の文化財が展示されているのを見て、複雑な思いのしない方はいらっしゃらないでしょう。
また、たとえば大阪市立美術館さんの山口コレクションの中国石仏群を見られた時、いかに合法的に購入されたと説明されても、心苦しい気持ちは拭えないはずです。
博物館・美術館は、どうあがこうが近代帝国主義の産物です。(近代以前の)文化財は、あるべき場所にあるべきものがほとんどなのですが、それを「一堂」に集中させる権力装置でもあります。
今回の図書類は宮内庁管轄とされていますが、同じ歴史的経緯によるものでしょう。私は門外漢ですが、これらの文化財が宮内庁にある必要性はあまり感じません。しかし、記事にもあるとおり、他の文化財へ波及する問題ですので、両国とも慎重にならざるをえないのでしょう。
「日韓併合100年」という政治的なイヴェントにより、文化財保存にマイナスな状況が生まれぬことを祈ります。













by tochico
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